共有持分を売却すると手取りはいくら?税金・費用と計算方法を解説

共有持分の売却・買取

共有持分を売却するとき、 買取価格と同じくらい重要なのが 「最終的にいくら手元に残るのか」 という点です。

たとえば、 共有持分を1,500万円で売却できたとしても、 必ず1,500万円すべてが そのまま手元に残るわけではありません。

売却方法や利益の有無によって、

  • 譲渡所得に対する税金
  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • 登記関係費用
  • 測量などの費用

が発生することがあります。

そのため、

「A社は1,500万円、B社は1,450万円だからA社が得」

と査定価格だけで判断するのではなく、 最終的な条件まで確認することが重要です。

この記事では、 共有持分を売却した場合の手取り額の考え方、 売却時にかかる主な税金・費用、 譲渡所得の計算、 相続した共有持分の取得費、 具体的な手取り計算例まで解説します。

  1. 共有持分の手取り額はどう計算する?
  2. 共有持分売却でかかる可能性がある主な費用
  3. 買取なら仲介手数料がかからないこともある
  4. 仲介手数料はいくら?
  5. 売買契約書の印紙税
  6. 抵当権が残っている場合の費用
    1. 売却価格だけでなく手取り額まで確認
  7. 共有持分を売却すると税金はいくら?
  8. 譲渡所得の基本的な計算方法
  9. 取得費とは?
  10. 共有持分の場合の取得費はどうする?
  11. 相続した共有持分の取得費は0円?
  12. 取得費が分からない場合は?
  13. 譲渡費用とは?
  14. 所有期間によって税率が変わる
  15. 相続した不動産の所有期間は相続日から?
  16. 相続税を払っている場合の取得費加算の特例
  17. 3,000万円特別控除は共有持分にも使える?
  18. 相続した空き家にも特例がある?
    1. 査定価格と売却条件をまとめて確認
  19. 共有持分の手取り額を具体例で計算
  20. 長期譲渡所得だった場合の税額イメージ
  21. 取得費が分からない場合の計算例
  22. 短期譲渡だと税負担が大きくなることがある
  23. 共有者間で未精算のお金がある場合
  24. 固定資産税は売却日に日割り精算する?
  25. 査定価格が高くても手取りが少なくなるケース
  26. 共有持分売却の手取りを確認する流れ
    1. 共有持分の売却価格を確認
  27. 共有持分売却で残しておきたい書類
  28. 購入時の契約書が見つからないときは?
  29. 共有持分を売却したら確定申告が必要?
  30. 確定申告はいつする?
  31. 共有者ごとに税金は計算する?
  32. 売却前に税額まで確認した方がいいケース
  33. 共有持分売却の手取りでよくある質問
    1. 共有持分の査定価格を無料で確認
  34. 手取り額を比較するときのチェックリスト
  35. まとめ|共有持分は査定額ではなく最終手取りまで確認する

共有持分の手取り額はどう計算する?

簡単に考えると、 共有持分売却後の手取り額は、

手取り額 = 売却代金 − 売却時に必要な費用 − 税金等

という考え方になります。

ただし、 税金については 売却代金そのものに対して そのまま一定割合を掛けるわけではありません。

不動産を売却して 譲渡所得が生じた場合に、 その譲渡所得をもとに税額を計算します。

売却価格=手取り額ではない

たとえば、 売却価格:1,500万円 でも、 ・売却費用
・未精算費用
・譲渡所得に対する税金 などがあれば、 最終的な手取り額は変わります。 売却前に 「最終的にいくら残るか」 まで確認することが重要です。

共有持分売却でかかる可能性がある主な費用

売却方法や物件によって異なりますが、 主に次のような費用が考えられます。

費用 主な内容
仲介手数料 不動産会社の仲介で売却する場合に発生することがある
印紙税 課税文書となる売買契約書を作成する場合に発生することがある
登記関係費用 住所変更登記・抵当権抹消などが必要な場合に発生することがある
司法書士費用 必要な登記手続きを司法書士へ依頼する場合など
測量費 売却条件として測量が必要な場合など
その他 案件によって必要となる個別の費用

買取なら仲介手数料がかからないこともある

不動産会社が買主となって 共有持分を直接買い取る場合には、 仲介ではないため、 通常は仲介手数料は発生しません。

一方、 不動産会社に買主を探してもらい、 仲介によって第三者へ売却する場合には、 仲介手数料が発生することがあります。

そのため、 査定価格を比較するときには、

「売却価格はいくらか」

だけでなく、

「その売却方法ではどの費用がかかるのか」

も確認しましょう。

仲介手数料はいくら?

宅地建物取引業者が受け取れる仲介手数料には、 法令上の上限があります。

売買価格が400万円を超える場合に、 一般的によく使われる速算式では、

売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税

が上限額の計算方法の一つです。

ただし、 取引条件などによって扱いを確認する必要があります。

売買契約書の印紙税

紙の不動産売買契約書を作成する場合には、 契約金額などに応じて 印紙税が発生することがあります。

印紙税額や軽減措置については 変更される可能性もあるため、 契約時点の制度を確認することが重要です。

抵当権が残っている場合の費用

売却する共有持分などに 抵当権が設定されている場合には、 売却にあたって 抵当権抹消の手続きが必要になるケースがあります。

この場合、

  • ローン残高
  • 金融機関との調整
  • 登録免許税
  • 司法書士報酬

などを確認します。

売却価格だけでなく手取り額まで確認

共有持分の査定価格とあわせて、 売却条件・必要な費用も確認できます。

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共有持分を売却すると税金はいくら?

共有持分を売却して利益が生じた場合には、 譲渡所得に対して、

  • 所得税
  • 復興特別所得税
  • 住民税

がかかる可能性があります。

重要なのは、 売却代金そのものがそのまま課税対象になるわけではない という点です。

譲渡所得の基本的な計算方法

不動産売却の譲渡所得は、 基本的に、

譲渡所得 = 譲渡価額 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除

という考え方で計算します。

たとえば、 共有持分を1,500万円で売却したとしても、 取得費や譲渡費用などを差し引いた結果、 譲渡所得が500万円なら、 税率を考える対象となるのは 基本的にその譲渡所得です。

取得費とは?

取得費とは、 その不動産を取得するためにかかった費用などです。

たとえば、

  • 土地・建物の購入代金
  • 購入時の仲介手数料
  • 一定の取得関連費用
  • 改良費・設備費など

が取得費に含まれる場合があります。

建物については、 所有期間中の減価償却費相当額を 取得費から差し引いて計算する点にも注意が必要です。

共有持分の場合の取得費はどうする?

不動産全体を購入した後に 共有状態になっている場合には、 売却する共有持分に対応する取得費を 確認する必要があります。

たとえば、 取得費として認められる金額が 不動産全体で2,000万円、 自分の持分が2分の1なら、 単純化すると 自分の持分に対応する取得費は 1,000万円という考え方になります。

ただし、 実際の税務計算では、 土地・建物の内訳や減価償却なども関係するため、 具体的な金額は個別に確認する必要があります。

相続した共有持分の取得費は0円?

相続によって取得した共有持分について、「自分は購入代金を払っていないから取得費は0円」

と考えてしまう方もいます。

しかし、 相続によって取得した不動産については、 原則として被相続人の取得費を 引き継いで計算します。

たとえば、 父が購入した不動産を 子が相続して共有持分を取得した場合には、 父がその不動産を取得したときの資料が 重要になることがあります。

そのため、

  • 昔の売買契約書
  • 購入代金の領収書
  • 仲介手数料の資料
  • 建築関係資料

などが残っていないか確認しましょう。

相続したから取得費0円ではない

相続した不動産では、 原則として被相続人の取得費を引き継ぎます。 そのため、 親・祖父母が購入した当時の資料 が残っているか確認することが重要です。

取得費が分からない場合は?

何十年も前に購入した不動産では、 売買契約書などが見つからず、 実際の取得費を確認できないことがあります。

取得費が分からない場合には、 原則として、 売却代金の5%を概算取得費として 計算できる場合があります。

たとえば、 共有持分を1,500万円で売却し、 取得費が分からない場合には、

1,500万円 × 5% = 75万円

を概算取得費として扱う方法があります。

ただし、 実際の取得費がもっと高かったにもかかわらず 5%の概算取得費を使うと、 譲渡所得が大きくなり、 税負担が増える可能性があります。

そのため、 昔の資料がないか できるだけ確認することが重要です。

譲渡費用とは?

譲渡費用とは、 不動産を売却するために 直接かかった費用です。

代表的なものとして、

  • 売却時の仲介手数料
  • 売買契約書の印紙税
  • 売却のために必要となった一定の費用

などがあります。

ただし、 不動産に関係する支出なら 何でも譲渡費用になるわけではありません。

税務上どの費用を差し引けるのか分からない場合には、 税理士・税務署などへ確認しましょう。

所有期間によって税率が変わる

土地・建物の譲渡所得は、 売却した年の1月1日時点における所有期間によって、 長期譲渡所得と短期譲渡所得に分かれます。

区分 所有期間 税率の目安
長期譲渡所得 売却した年の1月1日時点で5年超 所得税15%+復興特別所得税+住民税5%
短期譲渡所得 売却した年の1月1日時点で5年以下 所得税30%+復興特別所得税+住民税9%

復興特別所得税は、 所得税額に対して2.1%です。

そのため一般的な合計税率の目安は、

  • 長期譲渡所得:約20.315%
  • 短期譲渡所得:約39.63%

となります。

ただし、 特例が利用できる場合などには 実際の税額が変わる可能性があります。

相続した不動産の所有期間は相続日から?

相続した不動産については、 原則として被相続人の取得時期を引き継ぎます。

そのため、

「今年相続したから短期譲渡所得になる」

とは限りません。

たとえば、 父が20年前に購入した不動産を 今年相続して売却する場合には、 原則として父の取得時期を引き継いで 所有期間を判定します。

相続税を払っている場合の取得費加算の特例

相続や遺贈によって取得した不動産を 一定期間内に売却した場合には、 一定の要件を満たすことで、 支払った相続税の一部を 取得費へ加算できる特例があります。

適用できれば、 課税対象となる譲渡所得を 抑えられる可能性があります。

ただし、 売却期限や相続税の課税状況など 適用要件があります。

相続税を支払っている共有持分を売却する場合には、 利用できるか税理士などへ確認しましょう。

3,000万円特別控除は共有持分にも使える?

自分が住んでいたマイホームを売却する場合には、 一定の要件を満たせば、 譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。

共有不動産についても、 各共有者がそれぞれ特例の要件を満たしているかを 個別に確認する必要があります。

単に共有持分を所有しているだけで、 必ず3,000万円控除を利用できるわけではありません。

特に、 自分が住んでいない共有持分を売却する場合などは、 適用要件を慎重に確認しましょう。

相続した空き家にも特例がある?

被相続人が住んでいた一定の空き家については、 要件を満たした売却で 譲渡所得から一定額を控除できる特例があります。

ただし、

  • 建物の要件
  • 相続の状況
  • 売却時期
  • 売却価格
  • 耐震・取壊しなどに関する要件

などが関係します。

共有持分だけを売却する場合に 適用できるかどうかも含め、 具体的な取引内容に応じて確認する必要があります。

査定価格と売却条件をまとめて確認

共有持分をいくらで売却できるのか、 どのような費用が必要になる可能性があるのかを確認できます。

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共有持分の手取り額を具体例で計算

ここでは分かりやすくするため、 簡略化した例で考えてみます。

たとえば、

  • 共有持分の売却価格:1,500万円
  • 持分に対応する取得費:800万円
  • 譲渡費用:50万円
  • 特別控除:なし

とします。

この場合、 譲渡所得は、

1,500万円 − 800万円 − 50万円 = 650万円

です。

長期譲渡所得だった場合の税額イメージ

先ほどの650万円が 長期譲渡所得として課税されると仮定します。

単純化して約20.315%で計算すると、

650万円 × 20.315% ≒ 約132万円

が税額の概算イメージになります。

すると、 単純化した手取りイメージは、

1,500万円 − 50万円 − 約132万円 = 約1,318万円

となります。

ただし、 実際の税額は、 取得費・譲渡費用・各種特例などによって変わります。

例|1,500万円で売却した場合

売却価格:1,500万円
取得費:800万円
譲渡費用:50万円
譲渡所得:650万円
税金:約132万円(長期・単純計算)

手取りイメージ:約1,318万円

※実際の税額・手取り額は個別条件によって異なります。

取得費が分からない場合の計算例

同じ1,500万円の売却でも、 取得費が分からず、 概算取得費5%を使用すると仮定します。

概算取得費は、

1,500万円 × 5% = 75万円

です。

譲渡費用を50万円とすると、

1,500万円 − 75万円 − 50万円 = 1,375万円

が特別控除前の譲渡所得となります。

実際の取得費800万円を確認できた先ほどの例と比べると、 譲渡所得が大きくなります。

そのため、 取得時の資料を探すことは 手取り額を考えるうえでも非常に重要です。

短期譲渡だと税負担が大きくなることがある

短期譲渡所得の場合には、 長期譲渡所得より税率が高くなります。

そのため、 同じ売却価格・同じ譲渡所得でも、 所有期間によって 最終的な手取り額が大きく変わることがあります。

売却前には、

「いつ取得した不動産なのか」

を確認しましょう。

相続した不動産については、 原則として被相続人の取得時期を引き継ぐ点も重要です。

共有者間で未精算のお金がある場合

共有不動産では、 売却代金や税金とは別に、 共有者間で未精算の費用が残っている場合があります。

たとえば、

  • 固定資産税を一人が立て替えている
  • 修繕費を一人が負担している
  • 家賃収入を一人が受け取っている
  • 管理費を一人が支払っている

といったケースです。

持分を売却する際には、 これらをどう精算するのかについても 確認しておく必要があります。

固定資産税は売却日に日割り精算する?

不動産売買では、 固定資産税・都市計画税について、 売主と買主の間で 引渡日を基準に日割り精算することがあります。

ただし、 これは売主と買主間の契約上の精算であり、 地方税法上の納税義務者が 売買によって途中で変更されるという意味ではありません。

共有持分売買でも、 どのように精算するかを 売買条件として確認することが重要です。

査定価格が高くても手取りが少なくなるケース

たとえば、 A社の査定が1,500万円、 B社の査定が1,450万円だったとします。

一見すると、 A社の方が50万円高く見えます。

しかしA社では、

  • 測量費が必要
  • 残置物撤去が必要
  • その他の売主負担がある

一方、 B社ではそれらが不要という場合には、 最終的な手取り額の差が逆転する可能性もあります。

そのため、 査定価格だけではなく、 売却条件を含めた手取り額 で比較しましょう。

共有持分売却の手取りを確認する流れ

STEP1|売却価格を確認

まず、 共有持分をいくらで売却できるのか確認します。

STEP2|売却方法を確認

  • 共有者へ売却
  • 第三者へ仲介で売却
  • 買取会社へ直接売却

など、 どの方法で売却するのか確認します。

STEP3|売却費用を確認

仲介手数料・印紙税・登記関係費用など、 売却に必要な費用を確認します。

STEP4|取得費を確認

購入時の売買契約書などを確認し、 売却する共有持分に対応する取得費を整理します。

STEP5|所有期間を確認

長期譲渡所得・短期譲渡所得の どちらになるのか確認します。

相続した場合には、 被相続人の取得時期も確認します。

STEP6|利用できる特例を確認

マイホームの3,000万円特別控除や 相続税の取得費加算など、 利用できる可能性のある特例を確認します。

特例にはそれぞれ適用要件があるため、 自分の売却で利用できるかを 個別に確認することが重要です。

STEP7|譲渡所得と税額を計算

取得費・譲渡費用・特別控除などを確認し、 課税対象となる譲渡所得と 税額の目安を計算します。

STEP8|最終手取り額を比較

売却代金 − 売却費用 − 税金等

を基準に、 最終的に手元へ残る金額を確認します。

複数の売却方法・査定がある場合には、 査定価格だけでなく 最終手取り額で比較しましょう。

共有持分の売却価格を確認

持分割合・共有状況・権利関係を確認し、 共有持分だけを売却した場合の価格を査定できます。

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共有持分売却で残しておきたい書類

売却後の税金を計算するときに備えて、 関係書類は保管しておきましょう。

特に重要なのが、

  • 売却時の売買契約書
  • 購入時の売買契約書
  • 購入時の仲介手数料などの資料
  • 売却時の仲介手数料などの領収書
  • 印紙税などの資料
  • 相続関係の資料
  • 相続税を支払った場合の資料

などです。

特に、 相続した不動産では 被相続人が購入した当時の資料が 取得費の確認に役立つことがあります。

購入時の契約書が見つからないときは?

親・祖父母が購入した不動産では、 何十年も前の売買契約書が 見つからないケースがあります。

その場合でも、 すぐに、

「取得費は分からないから5%でいい」

と決めるのではなく、 取得時の金額を確認できる資料が 残っていないか探しましょう。

たとえば、

  • 売買契約書
  • 領収書
  • 通帳・振込記録
  • 住宅ローン関係資料
  • 建築請負契約書

などです。

どの資料を取得費の証明に利用できるかは 個別判断になるため、 必要に応じて税理士・税務署などへ確認しましょう。

共有持分を売却したら確定申告が必要?

共有持分を売却して 課税される譲渡所得が生じた場合には、 原則として確定申告が必要になります。

また、 特例の適用を受けるために 確定申告が必要になる場合もあります。

一方、 売却によって損失が出た場合などは、 状況によって取扱いが異なります。

そのため、

「売ったら必ず税金を払う」

と考えるのではなく、 取得費・譲渡費用・特例などを含めて 譲渡所得を計算することが重要です。

確定申告はいつする?

不動産を売却した場合の譲渡所得は、 売却した年分の所得として申告します。

原則として、 翌年の確定申告期間に 申告・納税を行います。

具体的な申告期限は年によって確認し、 余裕を持って必要書類を準備しましょう。

共有者ごとに税金は計算する?

不動産全体を複数の共有者で売却した場合でも、 譲渡所得は原則として 各共有者ごとに計算します。

たとえば、 兄弟2人が2分の1ずつ所有する不動産を 全体で4,000万円で売却した場合、 売却代金の帰属や取得費などを 各共有者の持分に応じて確認します。

また、

  • 取得時期
  • 取得原因
  • 居住状況
  • 利用できる特例

が共有者ごとに異なるケースもあります。

そのため、 共有不動産を一緒に売却したからといって、 全員の税額が同じになるとは限りません。

共有者ごとに税額が違うこともある

同じ不動産を一緒に売却しても、 ・持分割合
・取得費
・取得時期
・居住状況
・利用できる特例 などが異なれば、 共有者ごとの税額も変わる可能性があります。

売却前に税額まで確認した方がいいケース

特に次のような場合には、 売却前に税理士などへ 税額を確認しておくと安心です。

  • 売却価格が高額
  • 取得費が分からない
  • 相続した共有持分
  • 相続税を支払っている
  • マイホームの特例を使いたい
  • 相続した空き家の特例を検討している
  • 親族間で売買する
  • 土地・建物の取得費の内訳が分からない

売却後に初めて税額を計算して、

「思っていたより手取りが少なかった」

とならないように、 事前に概算を確認しておくことが重要です。

共有持分売却の手取りでよくある質問

Q. 共有持分を1,000万円で売ったら1,000万円が手元に残りますか?

必ずしも1,000万円すべてが 最終的な手取りになるわけではありません。 売却方法によって仲介手数料などの費用が発生する場合があり、 譲渡所得が生じれば税金もかかる可能性があります。 売却価格だけでなく、 費用・税金を含めて確認しましょう。

Q. 売却価格にそのまま20%の税金がかかりますか?

売却価格そのものに そのまま約20%を掛けるわけではありません。 基本的には売却代金から取得費・譲渡費用などを差し引いて 譲渡所得を計算し、 その譲渡所得に対して税率を適用します。

Q. 相続した共有持分なので取得費は0円ですか?

原則として0円ではありません。 相続によって取得した不動産については、 被相続人の取得費を引き継いで計算します。 親・祖父母が購入した当時の売買契約書などがないか 確認することが重要です。

Q. 親がいくらで買ったか分かりません

取得費が分からない場合には、 原則として売却代金の5%を 概算取得費として計算できる場合があります。 ただし、実際の取得費が高かった場合には 税負担が大きくなる可能性があるため、 取得時の資料をできるだけ探すことが重要です。

Q. 今年相続してすぐ売ったら短期譲渡になりますか?

相続した不動産では、 原則として被相続人の取得時期を引き継ぎます。 そのため、今年相続したという理由だけで 短期譲渡所得になるとは限りません。

Q. 共有持分を買取会社へ直接売れば仲介手数料はかかりますか?

不動産会社自身が買主となる直接買取であれば、 仲介取引ではないため、 通常は仲介手数料は発生しません。 ただし、取引条件やその他の費用については 契約前に確認しましょう。

Q. 共有持分を売却すると必ず確定申告が必要ですか?

課税される譲渡所得が生じた場合には、 原則として確定申告が必要です。 また、一定の特例を利用するために 確定申告が必要になることもあります。 個別の状況によって異なるため、 売却内容をもとに確認しましょう。

Q. 3,000万円特別控除は共有持分にも使えますか?

共有持分の売却でも、 本人がマイホームの特例の要件を満たしていれば 適用を検討できる場合があります。 ただし、共有者であるというだけで 自動的に適用されるわけではありません。 居住状況などの要件を個別に確認する必要があります。

Q. 相続税を払った共有持分を売却します。税金を減らせますか?

一定の期間内に相続財産を売却するなど、 要件を満たす場合には、 相続税の一部を取得費へ加算できる特例を 利用できる可能性があります。 適用期限などがあるため、 売却前に確認することが重要です。

Q. 兄弟2人で売った場合、税金も半分ずつですか?

単純に税額を2分の1ずつにするとは限りません。 各共有者について、 売却代金・取得費・譲渡費用・所有期間・ 利用できる特例などを確認して それぞれ譲渡所得を計算します。

Q. 査定額が一番高い会社へ売るのが一番得ですか?

必ずしもそうとは限りません。 売主が負担する費用、 後から減額される条件、 決済までの期間などによって 最終的な手取り額が変わる可能性があります。 査定価格だけでなく契約条件まで比較しましょう。

共有持分の査定価格を無料で確認

売却価格だけでなく、 売却条件も確認したうえで 共有持分の現金化を検討できます。

共有持分を無料査定する

手取り額を比較するときのチェックリスト

確認項目 チェック内容
売却価格 共有持分を実際にいくらで売却するか
売却方法 仲介・直接買取・共有者間売買など
仲介手数料 仲介取引の場合にいくら必要か
その他の費用 印紙税・登記・測量などの負担があるか
取得費 購入時の資料が残っているか
譲渡費用 税務上差し引ける売却費用はいくらか
所有期間 長期譲渡・短期譲渡のどちらか
特例 3,000万円控除・取得費加算などを利用できるか
未精算金 固定資産税・修繕費・家賃などの精算があるか
最終手取り 費用・税金を考慮して最終的にいくら残るか
売却先を決める前に「最終手取り」を比較

査定額が、 A社:1,500万円
B社:1,450万円 だったとしても、 A社の方が必ず50万円得とは限りません。 売主負担の費用・契約条件・税金まで確認して、 最終的にいくら残るか を比較することが重要です。

まとめ|共有持分は査定額ではなく最終手取りまで確認する

共有持分を売却するときには、 売却価格と手取り額を分けて考えることが重要です。

たとえば、 1,500万円で共有持分を売却しても、 必ず1,500万円すべてが そのまま手元に残るわけではありません。

売却方法・物件状況によって、

  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • 登記関係費用
  • 測量などの費用
  • 譲渡所得に対する税金

などが発生する可能性があります。

特に税金については、 売却代金そのものではなく、 基本的に、 譲渡所得 = 譲渡価額 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除

という考え方で計算します。

そのため、

「1,500万円で売ったから1,500万円に税率を掛ける」

という計算ではありません。

取得費を正確に確認することも重要です。

特に相続した共有持分では、

「自分は購入代金を払っていないから取得費は0円」

と考えてしまうことがあります。

しかし、 相続によって取得した不動産については、 原則として被相続人の取得費を引き継ぎます。

そのため、 親・祖父母が購入した不動産であれば、

  • 購入時の売買契約書
  • 領収書
  • 仲介手数料の資料
  • 建築関係資料

などが残っていないか確認しましょう。

取得費が分からない場合には、 原則として売却代金の5%を 概算取得費として計算できる場合があります。

ただし、 実際の取得費が高かった場合には、 概算取得費を使用することで 譲渡所得が大きくなる可能性があります。

また、 不動産の所有期間によって、 長期譲渡所得と短期譲渡所得に分かれ、 税率も異なります。

相続した不動産については、 原則として被相続人の取得時期を引き継ぐため、 相続した日だけを見て 所有期間を判断しないことが重要です。

一定の要件を満たす場合には、

  • マイホームを売却した場合の3,000万円特別控除
  • 相続税の取得費加算の特例
  • 相続した空き家に関する特例

などを利用できる可能性もあります。

ただし、 共有持分を売却したからという理由だけで これらの特例を自動的に利用できるわけではありません。

それぞれ適用要件を確認する必要があります。

そして、 複数の売却先を比較するときには、 査定価格だけで判断しないこと も重要です。

たとえば、

  • A社:1,500万円
  • B社:1,450万円

という査定だったとしても、 A社では売主側に追加費用が必要で、 B社ではその費用が不要というケースもあります。

また、 直接買取なのか仲介なのかによっても、 仲介手数料の有無などが異なります。

そのため、 売却先を比較するときには、

  • 最終的な売買価格
  • 仲介手数料の有無
  • 売主負担となる費用
  • 後から減額される条件
  • 決済までの期間
  • 税金の概算

まで確認しましょう。

共有持分を売却するときは、 「いくらで売れるか」だけではなく、 取得費・譲渡費用・所有期間・利用できる特例・売却時の費用を確認し、 税金を含めて最終的にいくら手元へ残るのかを計算したうえで 売却方法を比較することが重要です。

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