共有持分を売却するメリット・デメリットは?売るべきケースも解説

共有持分の売却・買取

共有不動産を所有しているものの、

「自分の持分を売った方がいいのか、それとも持ち続けた方がいいのか」

迷っている方も多いでしょう。

共有持分を売却すると、 自分の持分全部を手放すことで 原則としてその不動産の共有関係から離れることができます。

そのため、

  • 使っていない不動産を現金化できる
  • 共有者との調整から離れられる
  • 固定資産税や修繕費など将来の負担を整理できる

といったメリットがあります。

一方で、 共有持分単独の売却価格は、 不動産全体を売却した場合の持分相当額より低くなる可能性 があります。

この記事では、 共有持分を売却するメリット・デメリット、 売却を検討しやすいケース、 逆に急いで売らない方がよいケースまで解説します。

  1. 共有持分を売却するメリット
    1. メリット① 共有関係から離れられる
    2. メリット② 共有持分を現金化できる
    3. メリット③ 他の共有者の同意なしで売却できる
    4. メリット④ 将来の費用負担を整理できる
    5. メリット⑤ 将来の相続による複雑化を防げる
    6. 共有持分を持ち続けるか迷っている方へ
  2. 共有持分を売却するデメリット
    1. デメリット① 持分単独では価格が低くなる場合がある
    2. デメリット② 売却後は第三者が新しい共有者になる
    3. デメリット③ 一度売却すると所有権を失う
    4. デメリット④ 税金が発生する可能性がある
    5. デメリット⑤ 他の共有者との関係が悪化する可能性がある
  3. メリット・デメリットを比較
  4. 共有持分を売るべきか判断するポイント
  5. 共有持分の売却を検討しやすいケース
    1. 不動産を利用していない
    2. 共有者との関係が悪い
    3. 共有者と連絡が取れない
    4. 費用だけ負担している
    5. 相続で取得したが必要ない
    6. 共有者が増えて複雑になる前に整理したい
    7. 共有持分を売るべきか迷っている方へ
  6. 急いで売却を決めない方がよいケース
    1. 近い将来、自分が利用する予定がある
    2. 他の共有者が持分を買い取りたいと言っている
    3. 不動産全体を売却できる可能性が高い
    4. 提示された価格の根拠が分からない
  7. 共有持分を売却した後はどうなる?
  8. 売却前に確認しておきたいこと
  9. 「持ち続ける場合」と「売却する場合」を比較
  10. 共有持分の売却でよくある質問
    1. 売るか持ち続けるか判断するために
  11. まとめ|メリット・デメリットを比較して売却を判断する

共有持分を売却するメリット

メリット① 共有関係から離れられる

共有持分を売却する大きなメリットの一つが、 共有関係から離れられること です。

共有不動産では、

  • 管理
  • 修繕
  • 利用方法
  • 不動産全体の売却

など、 さまざまな場面で他の共有者との調整が必要になることがあります。

自分の持分全部を売却すれば、 原則として自分はその不動産の共有者ではなくなります。

メリット② 共有持分を現金化できる

共有持分も不動産という資産の一部です。

利用していない共有持分を持ち続けるのではなく、 売却によって現金化できます。

特に、 相続によって取得したものの 自分では利用する予定がない場合には、 売却を検討する理由の一つになります。

メリット③ 他の共有者の同意なしで売却できる

自分が所有している共有持分だけであれば、 原則として他の共有者の同意なく売却できます。

そのため、

  • 共有者が売却に反対している
  • 共有者と連絡が取れない
  • 共有者と話し合いたくない

場合でも、 自分の持分だけの売却を検討できます。

ただし、 不動産全体を売却する場合には、 原則として共有者全員の協力が必要です。

メリット④ 将来の費用負担を整理できる

共有不動産を所有していると、

  • 固定資産税
  • 修繕費
  • 管理費
  • その他維持管理費

などが問題になることがあります。

現在不動産を利用していなくても、 所有している限り共有者として 費用負担が問題になる可能性があります。

持分を売却することで、 将来の共有関係や費用負担を整理できます。

メリット⑤ 将来の相続による複雑化を防げる

共有持分を所有したまま相続が発生すると、 その持分がさらに相続人へ引き継がれる可能性があります。

たとえば1人が持っていた持分を 複数の相続人が取得することで、 共有者がさらに増えるケースがあります。

自分の代で共有持分を整理しておくことで、 将来の共有関係の複雑化を防ぐ方法の一つになります。

共有持分を持ち続けるか迷っている方へ

まず現在の共有持分がいくらになるのか確認すると、 保有を続ける場合と売却する場合を比較しやすくなります。

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共有持分を売却するデメリット

デメリット① 持分単独では価格が低くなる場合がある

共有持分だけを第三者へ売却する場合、 不動産全体の市場価格を持分割合で按分した金額と 同じ価格になるとは限りません。

買主は持分を取得しても、 不動産全体を自由に売却・利用できるわけではないためです。

デメリット② 売却後は第三者が新しい共有者になる

自分の共有持分を第三者へ売却すると、 その買主が新しい共有者になります。

たとえば、

  • 兄:1/2
  • 弟:1/2

だった状態で、 兄がA社へ1/2持分を売却すると、

  • A社:1/2
  • 弟:1/2

という共有状態になります。

そのため、 残った共有者にとっては 知らない第三者と共有することになる可能性があります。

デメリット③ 一度売却すると所有権を失う

当然ですが、 自分の共有持分を全部売却すれば、 その持分についての所有権を失います。

将来的に不動産全体の価値が上昇したとしても、 すでに売却した持分について その利益を受けることはできません。

デメリット④ 税金が発生する可能性がある

共有持分を売却して利益が出た場合には、 譲渡所得に対して税金が発生する可能性があります。

売却価格だけではなく、 取得費や譲渡費用、 所有期間なども確認する必要があります。

デメリット⑤ 他の共有者との関係が悪化する可能性がある

他の共有者へ何も伝えず第三者へ売却した場合、

「なぜ知らない人に勝手に売ったのか」

と言われる可能性があります。

自分の持分だけなら原則として売却できますが、 法律上売却できることと 他の共有者との関係に影響がないことは別です。

メリット・デメリットを比較

メリット デメリット
共有関係から離れられる 持分単独では価格が低くなる場合がある
資産を現金化できる 売却後は買主が新しい共有者になる
自分の持分なら原則単独で売却可能 売却した持分の所有権を失う
将来の費用負担を整理できる 譲渡所得税等が発生する場合がある
将来の共有関係の複雑化を防げる 共有者との関係に影響する場合がある

共有持分を売るべきか判断するポイント

共有持分を売却するかどうかは、 単純に「売れるなら売る」と決めるのではなく、 現在の状況と将来を比較して判断することが重要です。

STEP1|今後その不動産を使う予定があるか

将来自分が住む、 利用する、 事業に使うなどの予定があるか確認します。 今後利用する可能性が高いのであれば、 売却せずに保有する選択肢もあります。

一方、 今後使う予定がまったくないのであれば、 保有を続けるメリットと売却するメリットを比較しましょう。

STEP2|固定資産税・修繕費などの負担を確認

共有持分を所有していることで、 現在どの程度の費用を負担しているのか確認します。

たとえば、

  • 固定資産税
  • 修繕費
  • 管理費
  • その他の維持管理費

などです。

今後も長期間保有する場合には、 将来発生する可能性がある費用も考えておきましょう。

STEP3|共有者との関係を確認

共有者同士で円滑に話し合える状態なのかも重要です。

現在すでに、

  • 共有者と仲が悪い
  • 連絡を取りたくない
  • 共有者と連絡が取れない
  • 不動産の利用方法でもめている
  • 売却について意見が合わない

などの問題がある場合には、 今後も共有状態を続けることによる負担を考える必要があります。

STEP4|現在の共有持分の価値を確認

売却するか判断するためには、 現在の共有持分がいくらになるのかを把握することも重要です。

価格を知らないままでは、 保有を続ける場合と売却する場合を比較しにくくなります。

STEP5|将来の相続まで考える

自分が共有持分を所有したまま亡くなれば、 その持分が相続人へ引き継がれる可能性があります。

相続人が複数いれば、 現在より共有関係が複雑になる場合もあります。

そのため、 自分だけでなく次の世代まで含めて、 共有状態を残すかどうか考えることも重要です。

共有持分の売却を検討しやすいケース

不動産を利用していない

自分はその不動産に住んでおらず、 今後も利用する予定がない場合には、 共有持分を保有し続ける必要性を検討してみましょう。

利用していなくても、 固定資産税や修繕などの問題が発生する可能性があります。

共有者との関係が悪い

共有者との関係が悪化していると、

  • 管理
  • 修繕
  • 利用方法
  • 不動産全体の売却

などについて話し合うことが難しくなる場合があります。

自分の共有持分全部を売却すれば、 原則として共有関係から離れることができます。

共有者と連絡が取れない

共有者の連絡先が分からない場合でも、 自分の共有持分だけであれば、 原則として他の共有者全員の同意を取得せずに 売却を検討できます。

費用だけ負担している

不動産を利用していないにもかかわらず、 固定資産税や修繕費などを負担している場合には、 保有を続ける場合の費用を確認しましょう。

相続で取得したが必要ない

親などから相続したものの、 自分では利用する予定がない共有持分もあります。

将来的に自分の相続人へ引き継ぐ必要があるかも含めて、 売却を検討することができます。

共有者が増えて複雑になる前に整理したい

相続が繰り返されると、 一つの不動産について多数の共有者が存在する状態になることがあります。

共有者が増えるほど、 不動産全体の売却や管理について 調整する相手も増える可能性があります。

共有持分を売るべきか迷っている方へ

まず現在の共有持分の価格を確認して、 保有を続ける場合と売却する場合を比較できます。

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急いで売却を決めない方がよいケース

共有持分は売却できるからといって、 すべてのケースで今すぐ売った方がよいわけではありません。

近い将来、自分が利用する予定がある

将来自分が住む予定がある、 事業などで利用する予定がある場合には、 売却するとその持分を失うことになります。

将来の利用予定を確認してから判断しましょう。

他の共有者が持分を買い取りたいと言っている

他の共有者に購入意思がある場合には、 第三者へ売却する前に 価格や条件を確認する価値があります。

他の共有者が持分を取得することで 単独所有になるケースでは、 第三者が持分だけを取得する場合とは 持分の価値が異なる可能性があります。

不動産全体を売却できる可能性が高い

共有者全員が売却に合意できるのであれば、 不動産全体を通常の市場で売却する方法もあります。

持分単独で売却する場合と、 不動産全体を売却して売却代金を分ける場合では、 条件が大きく異なる可能性があります。

そのため、 全員で売却できる状況なら、 両方の方法を比較して判断するとよいでしょう。

提示された価格の根拠が分からない

査定額を提示されても、 なぜその金額になったのか分からない場合には、 すぐ契約せず査定条件を確認しましょう。

共有持分の価格は、 不動産全体の価格や持分割合だけでなく、 共有状況や権利関係などによって変わります。

共有持分を売却した後はどうなる?

共有持分を第三者へ売却すると、 買主が売主に代わって新しい共有者になります。

たとえば、

  • A:1/2
  • B:1/2

の共有不動産で、 Aが自分の1/2をCへ売却した場合、 売却後は、

  • C:1/2
  • B:1/2

となります。

Aが持分全部を売却すれば、 原則としてAは共有関係から離れます。

一方、 Bの所有権がなくなるわけではありません。

Bにとっては、 Aの代わりにCが新しい共有者になるということです。

売却前に確認しておきたいこと

STEP1|自分の持分割合を確認

登記事項証明書などで、 自分が何分の何を所有しているのか確認します。

STEP2|不動産全体の価値を確認

土地・建物全体の市場価値を確認します。

STEP3|持分単独の査定価格を確認

不動産全体の価格とは別に、 自分の共有持分だけを売却した場合の価格を確認します。

STEP4|売却後の手取りを確認

売買価格だけではなく、 売却にかかる費用や税金なども確認します。

STEP5|保有と売却を比較

今後の利用予定、 費用負担、 共有者との関係、 将来の相続まで考えて最終的に判断します。

「持ち続ける場合」と「売却する場合」を比較

項目 持ち続ける 売却する
所有権 維持 持分全部を売れば失う
将来の値上がり 恩恵を受ける可能性あり 売却後は原則受けられない
共有者との調整 今後も必要になる場合あり 持分全部を売れば原則離脱
維持費 今後も問題になる可能性あり 将来の所有者負担を整理できる
現金化 しない 売却代金を受け取る
将来の相続 持分が相続対象になる 売却済み持分は相続対象にならない

共有持分の売却でよくある質問

Q. 共有持分は売った方がいいですか?

一律には決まりません。 今後の利用予定、共有者との関係、維持費、現在の査定価格、 将来の相続などを比較して判断することが重要です。

Q. 他の共有者の同意なしで売却できますか?

自分が所有する共有持分だけであれば、 原則として他の共有者の同意なく売却できます。 不動産全体を売却する場合には原則として共有者全員の協力が必要です。

Q. 持分を売ると固定資産税を払わなくてよくなりますか?

固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に課税されるため、 売却した時点ですべての税負担が自動的に切り替わるとは限りません。 売買契約では、固定資産税等を決済時に日割り精算することもあります。 具体的な負担については契約内容を確認しましょう。

Q. 共有持分を売ったら他の共有者の持分もなくなりますか?

なくなりません。 自分の持分だけを売却した場合、 買主が自分に代わって新しい共有者になります。 他の共有者の持分はそのまま残ります。

Q. 不動産全体を売った方が高く売れますか?

一般に、共有持分単独の売却と不動産全体の売却では市場性が異なります。 共有者全員が協力できる場合には、 不動産全体を売却する方法と持分単独売却の条件を比較するとよいでしょう。

Q. 売却したら税金はかかりますか?

共有持分を売却して譲渡所得が生じた場合には、 所得税・住民税などが発生する可能性があります。 取得費、譲渡費用、所有期間、利用できる特例などによって税額は異なります。

判断するときのポイント

共有持分を売るべきか迷ったら、 ・今後使う予定があるか
・年間どの程度の費用がかかるか
・共有者との関係はどうか
・現在いくらで売れるか
・将来誰が相続するか を整理すると判断しやすくなります。

売るか持ち続けるか判断するために

まず現在の共有持分の価値を確認して、 保有する場合と売却する場合を比較できます。

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まとめ|メリット・デメリットを比較して売却を判断する

共有持分を売却する主なメリットは、

  • 共有関係から離れられる
  • 共有持分を現金化できる
  • 自分の持分なら原則として単独で売却できる
  • 将来の費用負担を整理できる
  • 相続による共有関係の複雑化を防げる

ことです。

一方で、

  • 持分単独では価格が低くなる場合がある
  • 第三者が新しい共有者になる
  • 売却した持分の所有権を失う
  • 税金が発生する可能性がある
  • 他の共有者との関係に影響する場合がある

といったデメリット・注意点もあります。

そのため、 共有持分を売却するかどうかは、 単純に「売れるかどうか」だけで判断するのではなく、

  • 今後その不動産を利用する予定があるか
  • 固定資産税や修繕費などの負担
  • 共有者との関係
  • 現在の共有持分の査定価格
  • 将来の相続

まで含めて考えることが重要です。

まず現在の共有持分がいくらになるのかを確認し、 保有を続ける場合と売却する場合のメリット・デメリットを比較して判断しましょう。

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