祖父母や曽祖父母の代から 相続登記を十分に行っていなかった不動産では、 相続人・共有者が 非常に多くなっていることがあります。
登記や戸籍を調べてみると、
「関係する相続人が20人以上いた」
「共有者が何十人も登記されていた」
というケースもあります。
このような不動産では、
「全員の同意がないと売れない?」
「一人と連絡が取れなかったらどうする?」
「自分は100分の1しか持っていないけど売れる?」
「共有者全員を探さないと何もできない?」
と疑問に思うでしょう。
結論からいうと、 相続人・共有者が多いからという理由だけで、 不動産の売却が法律上できなくなるわけではありません。
ただし、 不動産全体を通常の方法で売却する場合には、 現在の権利関係を整理し、 原則として所有者全員の協力が必要になります。
一方、 すでに自分の共有持分が確定している場合には、 自分の持分だけを 原則として他の共有者の同意なく売却できます。
この記事では、 相続人・共有者が10人・20人以上いる不動産について、 全体売却する方法、 連絡が取れない共有者がいる場合、 少数持分の売却、 共有状態を整理する方法まで解説します。
- なぜ相続人・共有者が増えてしまうの?
- 数次相続で人数が一気に増える
- 「相続人」と「登記上の共有者」は同じとは限らない
- 最初に登記事項証明書を確認する
- 戸籍から現在の相続人を確認する
- 共有者が20人いたら全員の同意が必要?
- 19人が賛成して1人だけ反対した場合は?
- 反対する共有者の持分を買い取る方法
- 共有者の一人と連絡が取れない場合
- 共有者が海外に住んでいる場合
- 共有者が亡くなっている場合
- 共有者全員を探さないと自分の持分も売れない?
- 100分の1の持分でも売却できる?
- 少数持分の価格は単純計算ではない
- 道路・山林などの少数持分の場合
- 共有者が多い不動産の固定資産税は誰が払う?
- 共有者が多いと修繕・管理も難しくなる
- 共有者が増える前に持分を整理する方法
- 一人の共有者に持分を集約する方法
- 共有物分割で共有状態を解消する方法
- 共有者が多い不動産を整理する流れ
- 共有者が多い不動産で避けたいこと
- 共有者が多すぎる不動産でよくある質問
- 共有者が多い不動産の整理方法を比較
- まとめ|共有者が多くても自分の持分まで売れないわけではない
なぜ相続人・共有者が増えてしまうの?
大きな原因の一つが、 相続手続きを長期間放置することです。
たとえば、 祖父が亡くなったときに、
- 長男
- 次男
- 長女
の3人が相続人だったとします。
この段階で不動産の相続関係を整理せず、 その後長男が亡くれれば、 長男の権利について 長男の相続人が関係することになります。
さらに次男・長女にも相続が発生すれば、 関係する人数は増えていきます。
数次相続で人数が一気に増える
最初の相続手続きが終わる前に 相続人が亡くなり、 次の相続が発生することを 数次相続といいます。
これが何世代も続くと、
3人 → 8人 → 15人 → 20人以上
のように、 手続きに関係する相続人が 増えていく可能性があります。
「現在20人いる」 という結果だけを見るのではなく、 いつ・誰が亡くなり、 どのように現在の権利関係になったのか を整理することが重要です。
「相続人」と「登記上の共有者」は同じとは限らない
ここは非常に重要なポイントです。
亡くなった登記名義人について 相続登記が終わっていない場合には、 現在の登記簿に記載されている共有者と、 実際に相続手続きに関係する人が 一致しないことがあります。
たとえば、 登記上は3人共有でも、 そのうち2人がすでに亡くなっていれば、 その相続人まで確認する必要があります。
そのため、
「登記簿に5人しか載っていないから、 共有者は5人だけ」
と決めつけないことが重要です。
最初に登記事項証明書を確認する
共有者が多い不動産では、 まず登記事項証明書を確認します。
主に、
- 現在の登記名義人
- 各名義人の持分割合
- 登記原因・登記年月日
- 抵当権
- 差押え
- その他の権利
などを確認します。
これを基準として、 その後の相続関係を調査していきます。
戸籍から現在の相続人を確認する
登記名義人の中に すでに亡くなっている人がいる場合には、 戸籍関係書類を確認して その人の相続人を調べます。
数次相続がある場合には、 一人を調べれば終わりではありません。
その相続人が亡くなっていれば、 さらにその人の相続関係を確認します。
何世代にもわたっている場合には、 大量の戸籍確認が必要になることもあります。
共有者が20人いたら全員の同意が必要?
不動産全体を 通常の売買によって第三者へ売却する場合には、 原則として現在の所有者全員の協力が必要です。
そのため、 20人が現在の共有者であれば、 一部の共有者だけで 残りの共有者の持分まで勝手に売却することはできません。
これは、 持分割合の過半数を持っている場合でも同じです。
不動産全体の売却は、 共有物の単なる管理とは異なり、 共有者全員の意思が問題になります。
19人が賛成して1人だけ反対した場合は?
たとえば、 共有者20人のうち、
- 19人:売却賛成
- 1人:売却反対
だったとします。
人数だけを見れば圧倒的多数が賛成しています。
しかし、 通常の方法で不動産全体を売却する場合、
「19対1だから多数決で売却」
とはできません。
反対する共有者の持分まで 他の共有者が勝手に処分することはできないためです。
反対する共有者の持分を買い取る方法
一人だけが全体売却に反対している場合には、 その共有者の持分を 他の共有者が買い取る方法を検討できます。
たとえば、 売却賛成の共有者側で資金を用意し、 反対している共有者から持分を取得できれば、 権利関係を整理できる可能性があります。
ただし、
- 相手が売却に合意するか
- 持分価格はいくらか
- 購入資金を用意できるか
などを確認する必要があります。
共有者の一人と連絡が取れない場合
共有者が多くなるほど、
- 住所が分からない
- 電話番号が分からない
- 手紙を送っても返事がない
- 海外に住んでいる
という人が含まれる可能性も高くなります。
不動産全体を通常売却するのであれば、 その共有者についても 権利関係を整理する必要があります。
まず、 現在の住所や所在を確認し、 連絡を試みます。
所在が分からない場合には、 戸籍・戸籍の附票など、 利用できる公的資料から 現在の住所を確認できるケースがあります。
それでも所在が分からない場合には、 状況に応じて家庭裁判所を利用した手続きを 検討することがあります。
共有者が海外に住んでいる場合
共有者が20人以上いるような不動産では、 その中に海外在住者が含まれていることもあります。
海外に住んでいるという理由だけで、 不動産を売却できなくなるわけではありません。
本人と連絡を取ることができ、 売却について合意しているのであれば、 必要な書類を整えて 売却手続きを進めることができます。
ただし、 日本国内の印鑑証明書を取得できない場合などには、 署名証明などが必要になるケースがあります。
居住国や国籍、 登記手続きの内容によって必要書類が異なる可能性があるため、 司法書士などへ早めに確認することが重要です。
共有者が亡くなっている場合
登記上の共有者へ連絡しようとしたところ、 すでに亡くなっていることが分かる場合があります。
この場合には、 亡くなった共有者本人から 売却の同意を得ることはできません。
その共有持分について 誰が相続したのかを確認し、 必要な相続手続きを整理する必要があります。
さらに、 その相続人もすでに亡くなっていれば、 次の相続まで確認します。
これが、 共有者が何十人にも増えていく 大きな原因の一つです。
共有者全員を探さないと自分の持分も売れない?
ここは重要なポイントです。
不動産全体を通常売却する場合には、 原則として現在の所有者全員について 権利関係を整理する必要があります。
一方、 すでに自分の共有持分が確定している場合には、 自分の持分だけを売却するために、 他の共有者全員の売却同意を得る必要はありません。
たとえば、 共有者が20人いて、 自分の持分が20分の1だったとしても、 その20分の1持分について 第三者への売却を検討できます。
不動産全体を売却
→ 原則として共有者全員の協力が必要 自分の共有持分だけを売却
→ 原則として他の共有者の同意は不要 共有者が多い不動産では、 この違いが特に重要です。
100分の1の持分でも売却できる?
相続を何世代も繰り返すと、 自分の共有持分が、
- 20分の1
- 50分の1
- 100分の1
- それ以下
になることがあります。
持分が小さいという理由だけで、 法律上売却できなくなるわけではありません。
ただし、 持分単独の価格については、
- 不動産全体の市場価格
- 持分割合
- 共有者の人数
- 不動産の利用状況
- 他の共有者との関係
- 抵当権・差押えなどの権利関係
などによって判断が変わります。
少数持分の価格は単純計算ではない
たとえば、 不動産全体の市場価格が 5,000万円で、 自分の持分が100分の1だったとします。
単純な持分割合では、
5,000万円 × 1/100 = 50万円
となります。
しかし、 共有持分だけを第三者へ売却する場合に、 必ず50万円で売れるという意味ではありません。
共有持分の買主は、 不動産全部を自由に利用・処分できるわけではないため、 持分単独としての市場性が価格へ影響します。
道路・山林などの少数持分の場合
相続によって、 住宅や宅地だけでなく、
- 私道
- 山林
- 農地
- 原野
- 利用していない土地
などの少数持分を取得している場合があります。
このような不動産は、 一般的な住宅地とは市場性が異なるため、 持分割合だけで価格を判断することはできません。
特に私道持分では、 その道路がどの不動産への通行・接道に利用されているかなども 確認する必要があります。
共有者が多い不動産の固定資産税は誰が払う?
共有不動産については、 固定資産税の納税通知書が 共有者の代表者へ届くことがあります。
しかし、 代表者へ通知が届いたからといって、 その人だけが最終的に全額負担すべきという意味ではありません。
共有者間の内部的な負担については、 原則として持分割合に応じた負担が問題になります。
実務では、 一人の共有者だけが何年も固定資産税を支払い続け、 他の共有者がまったく負担していないケースもあります。
共有者が多いと修繕・管理も難しくなる
共有者が多い不動産では、 売却だけではなく、 日常的な管理でも問題が起こりやすくなります。
たとえば、
- 屋根を修理したい
- 老朽化した設備を交換したい
- 賃貸に出したい
- 管理会社を変更したい
場合などです。
共有物について何を決めるかによって、 必要となる共有者の同意・持分割合が異なることがあります。
共有者が20人・30人と増えるほど、 意思確認や費用負担の調整が 複雑になる可能性があります。
共有者が増える前に持分を整理する方法
現在すでに共有者が多い場合でも、 今後さらに相続が発生すれば、 共有者が増える可能性があります。
そのため、 現在の世代で、
- 共有者全員で不動産全体を売却する
- 一人の共有者へ持分を集約する
- 共有者間で持分を売買する
- 自分の持分だけ第三者へ売却する
- 共有物分割によって共有状態を解消する
などを検討する方法があります。
一人の共有者に持分を集約する方法
不動産を残したい共有者がいる場合には、 その人が他の共有者の持分を 順番に買い取る方法があります。
たとえば、 20人共有の不動産について、 一人が不動産を今後も使用したいのであれば、 他の19人から持分を取得して 所有権を集約していく方法です。
ただし、 各共有者が売却に合意する必要があり、 持分価格についての交渉も必要になります。
共有物分割で共有状態を解消する方法
共有者間の話し合いだけでは 共有状態を解消できない場合には、 共有物分割を検討する方法があります。
まず共有者間で協議し、 まとまらなければ 共有物分割請求訴訟へ進むことがあります。
裁判所は、 不動産の性質や利用状況などを踏まえて、 具体的な分割方法を判断します。
共有者が多い不動産を整理する流れ
登記事項証明書を取得し、 現在の登記名義人・持分・抵当権などを確認します。
登記名義人の中に すでに亡くなっている人がいないか確認します。
戸籍関係書類などから、 現在の相続人を確認します。
数次相続がある場合には、 複数世代にわたって確認します。
現在の権利関係を整理し、 誰がどの程度の持分を持っているのか確認します。
- 連絡可能
- 住所のみ判明
- 海外在住
- 所在不明
など、 各共有者の状況を整理します。
不動産全体の市場価格を確認します。
全体売却を検討する場合には、 共有者間で価格の目安を共有します。
全体売却が難しい場合には、 自分の共有持分だけを売却した場合の価格も確認します。
- 全体売却
- 共有者間の持分売買
- 持分の集約
- 自分の持分だけ売却
- 共有物分割
などから、 現在の状況に合った方法を選びます。
共有者が多い不動産で避けたいこと
登記簿に載っている人だけが共有者だと思う
登記名義人がすでに亡くなっている場合には、 その相続人まで確認する必要があります。
登記簿だけを見て 現在の権利関係を決めつけないようにしましょう。
多数決で不動産全体を売ろうとする
共有者20人のうち19人が賛成していても、 反対する1人の持分まで 勝手に第三者へ売却することはできません。
少数持分だから価値がないと決めつける
持分が100分の1などでも、 法律上当然に価値がなくなるわけではありません。
不動産・権利関係を確認したうえで 査定することが重要です。
次の相続まで放置する
共有者が多い状態でさらに相続が発生すると、 共有関係が一層複雑になる可能性があります。
現在整理できるのであれば、 次の世代へ問題を残す前に 解決方法を検討することが重要です。
共有者が多すぎる不動産でよくある質問
Q. 共有者が20人いても不動産全体を売却できますか?
共有者が多いという理由だけで 売却できなくなるわけではありません。 ただし、不動産全体を通常の方法で売却する場合には、 原則として現在の所有者全員の協力が必要です。
Q. 20人中19人が賛成しています。多数決で売却できますか?
通常の方法で不動産全体を売却する場合、 人数の多数決だけで決定することはできません。 反対している共有者の持分まで、 他の共有者が勝手に処分することはできません。
Q. 共有者の一人と連絡が取れません。全体売却できますか?
不動産全体を通常の方法で売却する場合には、 原則として連絡が取れない共有者を含め、 現在の所有者全員について権利関係を整理する必要があります。 まず住所・所在を確認し、 それでも所在が分からない場合には、 状況に応じて家庭裁判所を利用した手続きを検討することがあります。
Q. 登記上の共有者が亡くなっています。その人を除いて売れますか?
亡くなった共有者の持分を そのまま無視して不動産全体を売却することはできません。 その共有者について相続関係を確認し、 現在その持分について権利を持つ人を整理する必要があります。
Q. 共有者が海外に住んでいても売却できますか?
海外在住という理由だけで 売却できなくなるわけではありません。 本人と連絡が取れ、 売却に協力できるのであれば手続きを進められます。 ただし、署名証明など、 国内居住者とは異なる書類が必要になる場合があります。
Q. 自分の持分が100分の1しかありません。それでも売却できますか?
持分が100分の1という理由だけで、 売却が法律上禁止されるわけではありません。 自分の共有持分が確定していれば、 原則として他の共有者の同意なく 持分単独での売却を検討できます。 ただし、持分単独の価格は、 不動産全体の価格に100分の1を掛けた金額と 同じになるとは限りません。
Q. 自分の持分だけ売る場合も他の19人全員に許可を取る必要がありますか?
自分が所有する共有持分だけを売却する場合には、 原則として他の共有者全員の同意は必要ありません。 不動産全体を売却する場合と、 自分の共有持分だけを売却する場合を 分けて考えることが重要です。
Q. 他の共有者に知られずに自分の持分を売却できますか?
自分の共有持分だけを売却するために、 原則として他の共有者から事前の売却同意を得る必要はありません。 ただし、売却後は買主が新しい共有者となるため、 登記などを通じて所有者の変更を 他の共有者が把握する可能性があります。
Q. 共有者の一人が固定資産税を全部払っています。その人の持分が増えますか?
固定資産税を一人で負担しているという理由だけで、 その共有者の登記上の持分が 当然に増えるわけではありません。 一方、他の共有者の負担分まで支払っている場合には、 共有者間で費用の精算が問題になることがあります。
Q. 共有者が多すぎるので一人にまとめることはできますか?
他の共有者が持分の売却などに合意すれば、 一人の共有者へ持分を集約していく方法があります。 ただし、各共有者との持分価格の合意や 所有権移転登記などが必要になります。
Q. 共有者全員で話し合ってもまとまらない場合は?
共有者間で持分売買や全体売却について 合意できない場合には、 自分の共有持分だけを売却する方法があります。 また、共有状態そのものを解消したい場合には、 共有物分割を検討する方法もあります。
Q. 相続人が多すぎて誰が共有者なのか分かりません
まず登記事項証明書で現在の登記名義人を確認し、 亡くなっている名義人がいる場合には、 戸籍関係書類などから相続関係を確認します。 数次相続が発生している場合には、 複数世代にわたって相続人を確認する必要があります。
共有者が多い不動産の整理方法を比較
| 方法 | 特徴 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| 不動産全体を売却 | 不動産を現金化して共有関係を終了できる | 原則として共有者全員の協力が必要 |
| 共有者間で持分売買 | 持分を一人または少数の共有者へ集約できる | 売買価格と資金について合意が必要 |
| 自分の持分だけ売却 | 自分だけ共有関係から離れることを検討できる | 全体価格の単純な持分相当額で売れるとは限らない |
| 共有物分割 | 共有状態そのものの解消を求める | 協議でまとまらなければ訴訟になる場合がある |
現在20人の共有者がいる状態で、 さらに複数の共有者について相続が発生すれば、 20人 → 30人 → 40人以上 と増える可能性があります。 人数が増えるほど、 全体売却・管理・修繕などの調整も 複雑になりやすくなります。
まとめ|共有者が多くても自分の持分まで売れないわけではない
相続を何世代も繰り返した不動産では、 相続人・共有者が10人・20人以上になることがあります。
特に、 相続登記や遺産分割を長期間放置していると、 数次相続によって 関係する相続人が増えていく可能性があります。
このような不動産を整理するときには、 まず、
- 現在の登記名義人
- 各名義人の持分割合
- 亡くなっている名義人
- その後の相続関係
- 現在の相続人・共有者
- 抵当権・差押えなど
を確認することが重要です。
登記簿に記載されている人数だけを見て、 現在の権利者を判断できるとは限りません。
登記名義人が亡くなっている場合には、 その人の相続人まで確認する必要があります。
不動産全体を通常の方法で売却する場合には、 原則として現在の共有者全員の協力が必要です。
そのため、 共有者20人のうち19人が売却に賛成していても、 残り1人の持分まで 多数決で勝手に売却することはできません。
全体売却について一人だけが反対している場合には、
- 反対する共有者の持分を買い取る
- 他の共有者へ持分を集約する
- 共有物分割を検討する
などの方法があります。
一方、 不動産全体ではなく、 自分が所有する共有持分だけであれば、 原則として他の共有者の同意なく売却できます。
これは、 共有者が20人・30人いる場合でも同じです。
また、 自分の持分が、
- 20分の1
- 50分の1
- 100分の1
などの少数持分であっても、 持分が小さいという理由だけで 売却が法律上禁止されるわけではありません。
ただし、 共有持分単独の価格は、 不動産全体の市場価格に 単純に持分割合を掛けた金額とは限りません。
そのため、 共有者全員の協力が得られる場合には 不動産全体を売却した場合の価格を確認し、 全体売却が難しい場合には 自分の共有持分だけを売却した場合の価格を 比較することが重要です。
また、 共有者の中に、
- 所在不明者
- 海外在住者
- 亡くなっている人
- 売却に反対する人
がいる場合には、 それぞれの状況に応じて 必要な対応が異なります。
そして、 現在の共有状態をそのまま次の世代へ残せば、 新たな相続によって 共有者がさらに増える可能性があります。
相続人・共有者が多すぎる不動産では、 まず現在の登記と相続関係を正確に整理し、 共有者全員での全体売却・共有者間の持分売買・自分の持分だけの売却・共有物分割を比較し、 次の相続が発生する前に共有状態を整理することが重要です。



コメント